syslab ISO network Report
コンサル現場から


REPORT No.105 2006.05.08

ポカミス常習化症候群

ポカミスが慢性化してという製造現場が多い。不良が発生すると、分析型ものの見方(デカルト思考)で発生原因をなぜ、なぜ、・・・と追及し原因を取り除いて再発防止する(是正処置)。しかし、また、同じような問題が発生し、モグラ叩き現象になっている。

さらに一歩踏み込んで、ポカミスはとは、何なのか、ポカミスしないメカニズムは何か、とシステムと捉えて(ブレイクスルー思考)、ポカミスしないしくみ(メカニズム)を見つけ出すことである。4つの関所、3つのチェック、基本動作をしくみとして習慣化(予防処置)することが効果的である。
 4つの関所  :受入検査、工程内検査、最終検査(システムの検査)、出荷承認
 3つのチェック:初物チェック、中間チェック、最終チェック・・・全数検査
 基本動作   :指示の確認、作業の準備、作業中の監視、次工程引渡し(個人責任)

「トヨタはどこまで強いのか(日経ビジネス)」のなかに、ブレイクスルー思考のものの見方が紹介されていた。
トヨタ生産方式の指導者がトヨタ生産方式の強みは何かと質問すると、「初級者は、在庫が少ないことと答える、中級者は、問題を顕在化させ、生産性向上、品質向上を強制するメカニズムをつくることという。上級者になると、問題を顕在化して解決する作業を繰り返すうちに問題がない状況が不安になって、みんな一生懸命問題を探し始めることだと答える」 

上記、ポカミスしないしくみ(メカニズム)は中級者の段階、上級者なら不良がゼロでないのは、どのプロセスが問題か、プロセスアプローチ内部監査で問題プロセスを一生懸命捜す行動をすることといえる。




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