ISO9001導入の前提として5Sを徹底している企業の例である。清掃とは、機械を手で磨くと定義し、設備の総点検、清掃を社長号令で進めている。現場を見せていただいた。たしかに外観はきれいに清掃できていたが、設備の外から見えない部分の油がこびり付いた汚れがある。さらに、油漏れをウエスで押さえつけている機械もある。
機械を手で磨くということは、設備の異常を早く知る方法である。調子の悪い機械からは良い製品が作れない。油漏れは原因を取り除くことが基本である。設備の故障は、付加価値(コスト)から見て大きな損失なる。現場の担当から、ISOの場合、日常点検シートはどのように作ればいいかと質問を受けた。そして、すでにISOを認証している企業から貰ったいうA4版で横軸に日付、縦軸に点検項目を書いたものを見せられた。
ISO9001の規格要求では、「7.5.2cに適切な設備を使用している」こととなっている。じゃ、何のために日常点検するのか、日常点検する目的は何かを聞いてみた。総務課長は、古い機械もあるが、昨年は修繕費が増えているという。設備点検の目的は、当たり前のことであるが、機械を壊さないこと、製品の工程能力が維持でき、予防の観点から異常を早く知り対応することである。
特に、運用維持費ゼロのISOを実現するためには、機械の故障停止、チョコ停防止の日常点検、軽微な修理か、重度になってかの修理か、を予測する保全記録が重要である。日常点検方法はすべての企業が同じ方法とは限らない。新しい書式を作ることでもない。
チェックリストあればさらに付加価値アップ(コストダウン)に繋がるのであれば必要である。その会社にとって日常点検とは何なのか、どのような方法が目標達成に良いか考えることである。立派な点検チェックシートが設備の横に飾ってある会社ほどムダなコストが発生している。
日常点検の評価は、コスト面から行なうべきである。チョコ停時間(稼働率)、修繕費予算管理がコスト面から見た評価項目である。ISOだからといって形式的な書式を増やすのではなく、どのような方法がコストがかからず効果的な仕事ができるかである。
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