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コンサルの現場から

コラムNo.138

『戦略投資としてのISO導入費用の回収方法』


ISO9001の導入費用は戦略投資と考える。マネジメントシステムは経営そのものであり、先の先を見たとき、その良し悪しが経営効率に影響する。悪い結果としては、ISOを導入しても不良が減らず、ISOのための仕事が増え、必要以上の残業が増えるなどコストアップの原因となる。

設備の戦略投資ならば、いかに早く投資を回収するかを当たり前に考える。ISOも同じと考える。
速効性のある回収方法としては、不良の削減と5Sによるロス削減、ムダとりがある。ISOを導入しても不良が減らないとよくいわれるが、慢性不良を減らすにはISOは大変効果的な方法である。

ISO導入前に、不良状況、内容を確認する。そして、その不良原因を品質管理の不具合によって発生したのか、それとも。決めたことさえきちっと守っていれば、防げた不良かを分けてみると、装置工業でない限り80%〜90%は後者である。うっかりミスは認めない、どの手順が守れなかったかを問題にする。ISOは決めたことを守るしくみづくりなので、不良は当り前に減る。

ある40名のプレス加工をしている企業では、従来から手直し工数と選別工数を職場別に管理項目とていた。その金額も月当り600万円位を減ったり増えたり慢性化していた。ISO準備中から減り始め認証6ヶ月後は約半分くらいになったと社長は資料を見せてくれた。

最近、ISO導入準備をはじめた15名の単品加工、組立の製造業において、月1人工位が、クレーム処理、手直し加工など追われている。不良内容は、ものづくりの基本動作と不良が見える5Sがポイントであると気が付いた。

戦略投資を回収するためにまず、不良の集計体制、フードバックの方法、全社員に“ISOは不良を減らす道具”という認識教育、不良原因を明確にした作業手順書(不良ゼロの基本動作)の作成、運用、さらに職場別の目標管理のしくみづくりを行いISO認証時までには半減を目指している。


文・末広繁和
更新日:2004-10-21 11:46:33

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