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コンサルの現場から

コラムNo.136

『ISO導入費用とISO運用維持費用の捉え方』


行政の経営指導員とISO9001の話をした。小規模企業において、導入時の導入費用もあるが、認証後の維持費が大変と聞いているので躊躇しているという。

しかし、最近の企業環境は、系列化傾向が薄まるとともに、新規の引き合いが多くなってきている。小規模といえどもISO9001の取得の有無が聞かれ、ISOに対する取組みの認識がなければ見積もりさえ、させてもらえない場合もあるという。日本の認証件数も38,000件を超え、ISO9001は当たり前となってきている。

導入時と運用時の2つの面から費用について考えてみる。
導入費用としては、審査費用、コンサルタントを採用した場合のコンサル費用、社内の教育・5S・文書作成・計測器校正費用など、社内工数費用の3つががある。この費用は、戦略投資と考える。戦略投資であるから設備投資と同じように考え1〜2年でいかに回収するか、初めから計画することである。

運用時の費用としては、審査機関へのサーベランス費用と社内運用維持工数の2つがある。サーベランス費用は、顧客に安心感、信頼感を与える広告宣伝費と考える。当然、費用対効果からどのようにアピールするか、サインボード、垂れ幕等は、社員への意識付けにも効果的である。

社内運用維持工数の主なものは、従来からもともとないしくみとして内部監査の費用と運用維持の社内工数がある。内部監査の目的は、決めたことが守られているか、決め方が効果的かの2つの目的がある。たえずしくみのズレをチェックするコストのかからない工夫をすることで、限りなくゼロに近づけられる。

運用維持費用は、身の丈に合わない、ISOのための膨大な文書、記録を作ってしまいサーベランス直前に審査のための“つじつま合わせ”の準備作業がある。これはムダである。150名以下の規模の企業では、ISOで要求される手順書は、1次文書(QM)、2次文書(規定類)すべてを合わせて50枚前後にまとめ上げるのが運用維持費ゼロのポイントである。


文・末広繁和
更新日:2004-10-15 11:45:56

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