工場設立2年のタイの会社で、ISO14001を手伝っている。技術的には、1年で完全に立ち上がっているが、マネジャークラスのマネジメント教育がなかなか難しい。
日本の工場の場合は、新しく入社すると当たり前に現場を知るために、ものに触ることから覚えていく、時間の経過とともに自然と会社全体から部分が見えるようになり、だんだんとマネジメントが担当できるようになる。
タイの新しく工場で中途採用する学歴のあるエリートの人達は、現場で、ものを触ることからの教育を受けていないため、知識は豊富であるが実務が弱い。工場設立10年以上たった工場は、経営者の苦労の結果人が育ってくるが2、3年の工場は大変厳しい。
ISO導入は、マネジメント教育の道具として非常に役立つ。マネジメントの基本は、初めに、方針ありき、その方針は、会社の目的(理念など)により近づくために、ブレイクダウンして決めたものである。
方針を理解させ、そして行動、結果の判定(評価)をする過程がマネジメント教育そのものである。特に、ISO14001は、各現場の環境側面のすべてを職場内全員参加で拾い出すことがスタートである。
その中で何らかの管理すべき著しい環境側面を特定する。そして、環境方針で宣言されている組織の到達点としての環境目的整理し、その環境目的を達成するために環境目標を設定していく。
この設定の過程で、地球環境と会社の関係、会社と職場(自分)関係を技術面、財務面、経営面などの観点から目的展開するのが特徴である。教育の成果として、全体から部分が見えるマネジメントの力量が養成できる。ISOは、大変ありがたい道具である。
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